6時半に起床し、7時半に登山口に到着。
他に車は全然止まっていない…
登山口はチャオ御岳というスキー場。
マイナーな登山口だ。
夏場だとゴンドラが動いているようだが、今は動いていないので徒歩で上がる。
歩いて40分ほどでゴンドラ山頂駅に着く。
それから森の中の遊歩道に入る。
気温は5度ぐらいなのだが、風がなく暑いぐらいで、半袖で歩く。
稜線に出ると、道が急に険しくなる。
第一目標の継子岳。
いままで山陰で防がれていた冷たい風に当てられ、慌ててセーターを着こむ。
それだけではまだ寒く、雨具も着こむ。
寒すぎる。
山岳信仰の山だけあって、剣山のような雰囲気のある山肌。
空は曇天。
太陽が当たらないのでとても寒い。
そして腹も減る。
道中ではこのような人工物が幾つも見られ、 厳しい山行の励みとなる。
ここでバードウォッチングをしに来たという女性と行きあった。
朝起きてから、初めて遭遇した人間。
山の中では有名な部類だが、この時期に登る人は少ないのだろう。
特にチャオ岳コースは。
御嶽山はいくつか池を抱えており、そのどれもが素晴らしい色をしている。
天気が悪いのにこの色…
信じられないことに、こんなに人がいないのに、売店が営業していた。
食い物を売っていないか覗いてみたものの、飲み物しか売っていなかった。
冬に備えての店じまいのついでに開けているだけのようだ…
摩利支天山。
すこしメインルートから外れて歩かねばならない。
崖沿いを15分ほど歩くスリリングなコース。
ほとんど写真を撮ってないのに、カメラが電池の残量不足を訴え始める。
おそらく寒さのせいだろう…
再びメインルートに戻り、御嶽山を目指す。
写真は一の池。
五ノ池まである。
御嶽山登頂! とはならず。
噴火口の外輪山の向こう岸が本当の頂上。
この時点で午後1時過ぎ。かなりやばそうなので、戻ることにする。
寒いし疲れたし腹も減ったし、カロリーメイトもあと2本しかないので悩むことなく即断した。
日が暮れる前に降りなければならない。
自然と足が早まるが、距離を考えると無理もできない。
それでもなお目を引く池の色。
こういう人工物や池の一つ一つが目安になる。
ただ今日の場合は、余計に時間と食料の心配が募るばかりだが。
食料のことばかり書いて、水はどうした?
と思うかもしれないが、 寒くて汗もそんなにかかないので、喉も渇かない。
水は1リットルで十分。
そして腹が減る…
やっと晴れて来た。
オセーんだよ。
継子岳に戻ってきたのが、午後3時前。
乗鞍岳が頭をのぞかせる。
最後のカロリーメイトを食らい、下りに掛かる。
尾根を下り、森を抜け、スキー場へ。
まだここから下らねばならぬ。
夕日を浴びた紅葉が慰みになる。
…車に戻って参りました。午後5時過ぎ。
計10時間ほど歩いていたことになる。
死ぬほどハラ減った。
死ぬほど疲れた。
景色が悪かろうとなんだろうと、 くたびれる山というのは、満足感だけは与えてくれる。
その満足感を満喫させてくれるのが、満足な食事と満足な風呂!
ところがだ! ない。全然ない。
風呂も飯屋も近くに全然ない。
頑張って昨日の「なかたの湯」まで戻るが、すでに閉館時間。
こんなにつかれたのに…今日は風呂なしで汗臭い体で寝るかなと覚悟しつつ
明日の目標、焼岳に近い道の駅で寝ようと車を進める。
都合上、松本付近を通過するのだが『大都会松本ならスーパー銭湯もあるだろう』と カーナビ様にお伺いを立てた所、でてきたのがこの『おぶー』
24時まで営業で、飯も食える。 泉質は普通だが、電気風呂まで完備の施設は超充実。
上高地からのアクセスも良い、なんとも頼りになる風呂だ。
いずれまた世話になるだろう。
道の駅まで車を走らせ就寝。
メシは、写真の物を食ったような記憶がある。何だったかは忘れた。
おぶーhttp://www.orchard.co.jp/obu/